フィクションの宴

プライムビデオで視聴可能な映画を中心に、評価・紹介していきます。最下部にのみネタバレを含む感想を記載しています。

【偏見的評価で70点】映画:アド・アストラ

「父は奇妙な遠い世界を」

「かつてない繊細さで捉えた」

「それらは美しく壮大で」

「畏れと驚きに満ちていた」

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監督:ジェームズ・グレイ

日本公開:2019年9月

 

役名ー役者

ロイ・マクブライド(ブラッド・ピット

アメリカ宇宙軍 少佐

基本戦闘、宇宙訓練、すべてにおいて並外れており、どんな環境でも心拍は決して80を超えない。

しかし、幼少時自分と母を残したまま宇宙から生還しなかった父に対してトラウマを持っており、他人に心を開くことができずにいる。 

 

H・クリフォード・マクブライド(トミー・リー・ジョーンズ

知的生命体の探査に自らを捧げた先駆者。

29年前任務のため宇宙へ旅立ったが、16年前行方不明に。

 

点数:70点

映画の出来の良さを評価するものではなく、あくまで筆者の好みかどうかの指標。

あしからず。

ストーリー:6/10点

感情移入:14/20点

没入感:10/10点

感動:5/10点

渋いおじさん:10/10点

美女:4/10点

あとあじ:8/10点

繰り返し観たいか:7/10点

amazon評価:6/10点(☆の数×2を四捨五入)

 

評価項目ごとのコメント。ネタバレ無し。

ストーリー:6/10点

国際宇宙アンテナで作業をしていたロイを突如発生したサージ(電気嵐)が襲い、ロイは死にかけてしまう。

世界的にも数万人の死者がでたらしい。

そこに軍の上層部からロイに対して呼び出しがかかる。

世界中を襲うサージは人為的に発生されたものであり、発生源は海王星

死んだと思われていた父クリフォードが関与している可能性が高いとのこと。

原因を突き止めるため火星からメッセージを送信してほしいと命令が下される。

 

感情移入:14/20点

感情を表に出さず、他人を思いやることができないために妻とも離婚し一人暮らす。

そんなロイが政府に隠されていた事実を知り、宇宙で生活する中で自分を見つめなおしていく。

前妻へのメッセージに心情を吐露したかと思えば送信をキャンセルするシーンとか、父親への感情が溢れてくるシーンとか、ロイの感情面にすごくフォーカスされていたと思う。

  

没入感:10/10点

広大な宇宙。その中で一人漂う。

広大な空間とちっぽけな自分を想うことで、普段考えまいと忘れていた死の恐怖とか、無になることの恐怖を思い出して震えた。

「この孤独が終わる日が待ち遠しい」

アド・アストラと一緒に映画のオデッセイが紹介されていたんだけど、あれはサイエンスフィクションというよりサイエンスが強く、宇宙というよりサバイバル面が強くて、今作とは全然方向性が違うと思う。

今作は非現実な世界観と無限の宇宙を感じさせてくれた。

個人的にはこちらのほうが断然好み。

ロケットの旅路で現代の飛行機みたいにCAが世話してくれたり、月の開発が進んでいるけど国境が無いために紛争が続いている、とか、細かな設定が楽しかった。

 

感動:5/10点

親子物の映画にも分類できると思うけど、今作は子供側の目線。

「家のことも妻のことも息子のことも考えることはしなかった」

「でも父が好きだ」

 

渋いおじさん:10/10点

やっぱりブラピって最高なんだな。

最高じゃあ。 

 

美女:4/10点

火星生まれ火星育ちの女性とか、ちょっと変わった雰囲気。

 

あとあじ:8/10点

なんか息が詰まる感じで「ぐぅ」って声が出た。

宇宙船の窮屈な感じどか宇宙空間の果てしない闇の恐怖とかで胸が締め付けられた。

それだけ没入していたと思う。

 

繰り返し観たいか:7/10点

単純に宇宙の描写がすごく好みだった。

また観たい。 

 

amazon評価:6/10点(☆の数×2を四捨五入)

意外と辛口レビューが多いな。

俺は好き。

 

合計70点。

 

ネタバレ含む感想。見視聴の方はご注意ください。

 

 

単純にストーリーだけを追うと、

世界を脅かすサージは父が関与してる?

→ただの故障で父も困ってました

→父は自殺してしまい、一人で帰ってきました

と、散々なのだが、宇宙空間でブラピが右往左往している様が楽しかった。

見張り役は必要だったのか?とか

宇宙でのカーチェイスとか実験猿は必要だったのか?とか

いろいろ突っ込みどころはあると思うけど、個人的には気にならなかったし、これも楽しめた。

ただし、ケフェウスの船員に任せとけば良かったのに、と結果論的に考えてしまう。

どうせ父さん自殺してしまうんだったらロイが行く必要なかったじゃん、とか考えてしまう。

「歴史が判断する」

みたいなこと言ってたけど、普通に有罪でしょ。

出発直前のロケットに無理やり乗り込んだらダメだよ。普通。

というかロケットから炎でてるタイミングで入口の扉って開けれるの?

核爆発を推進力にして地球へ向かうとことかもちょっとだけ笑えるよね。

それとラストでロケットのパーツを盾にして飛んでいくシーン。

「父は彼方の無だけを見て」

「そばにあったものを見なかった」

とか言ってたから、実は近くに地球外生命体の星があった!?とかって思ってまじかよ?って思ったけど普通に乗ってきた船に向かってるだけだった。

ちょっとわくわくしたけど安心した。

この映画のテーマは誰かと共にいることの素晴らしさみたいな感じなんだろうけど、

「私は生き 愛する」

とか最後言ってたし。

最後のセリフでちょっと安っぽくなった感は少しある。

この辺りはあんまりピンとこなかったんだけど、宇宙空間を体験するという意味では最高だった。

 

2021年7月28日の時点でプライムビデオで視聴可能です。

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