フィクションの宴

プライムビデオで視聴可能な映画を中心に、評価・紹介していきます。最下部にのみネタバレを含む感想を記載しています。

 【偏見的評価で70点】映画:サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-  

「静寂の瞬間」

「私にとってはその静寂こそ心の平穏を得られる場所だ」

「その場所は決して君を見捨てない」

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監督:ダリウス・マーダー

公開:2020年11月 

後、アマゾン・スタジオズが配給権を獲得

 

役名ー役者

ルーベン・ストーン(リズ・アーメッド

メタルバンドのドラマー。

ルーと一緒に全国でライブをしながらトレーラーで暮らすが、

大音量を聞きすぎたため聴覚に障害を抱えてしまう。

薬物中毒だったが、ルーに出会った4年前から薬物を断っている。

 

ルー(オリヴィア・クック)

「今は遺灰をタトゥーのインクに混ぜられる」

「あなたの背中のピエロの所に私の顔を」

リストカットの跡があるが、ルー曰く、

「私もルーベンに救ってもらった」

 

ジョー(ポール・レイシー)

聴覚障碍者コミュニティーの管理者。

自身も聴覚に障害があり、アルコール中毒だった過去を持つ。

「何もかも失った。妻も子も」

「耳のせいじゃない原因は酒だ」

ルーベンをコミュニティーに招き入れ、障碍者の生活を教える。

 

点数:70点

映画の出来の良さを評価するものではなく、あくまで筆者の好みかどうかの指標。
あしからず。

設定:7/10点

展開:9/10点

没入感:9/10点

感動:8/10点

渋いおじさん:7/10点

美女:6/10点

あとあじ:9/20点

繰り返し観たいか:6/10点

amazon評価:9/10点(☆の数×2を四捨五入)

 

以下、評価項目ごとの解説。
ネタバレ無しです。

設定:7/10点

音楽に携わる人間が音が聞こえなくなる絶望感。

音が聞こえないこと、相手とコミュニケーションがとれないことの不安。

いつもと違う音が聞こえることの不快感。

これらを演技や音響効果などで上手に表現している。

音が聞こえない事の不安は皆、ある程度は予想できると思うが、

実際に体験してみると、想像以上のストレスだと分かる。

 

展開:9/10点

現実を受け入れられないルーベンだが、

コミュニティーでの生活で手話を学び、障害がある生活にも慣れていく。

聴覚に障害のある子供たちに音楽を教えるようにもなり、充実した生活を送るようになる・・・

 

没入感:9/10点

ドーナツを潰して。

手で搔き集めて。

また潰す。

心の葛藤、焦り、悲しみ、喜び

すごく良く描けていた。

特に葛藤については、ひしひしと伝わってきた。

リズ・アーメッドの演技が本当に良かったと思う。

ぐんぐん引き込まれていく。

 

感動:8/10点

ルーベンが子供たちと打ち解けていく。

嬉しいとか、悲しいとかではなく

よくわからないけれど、きれいだと感じた。

よくわからないけれど胸がいっぱいになって、目が潤んでしまった。

ルーベンがすごくイイヤツ。

切ない。

 

渋いおじさん:7/10点

ポール・レイシー。

ネットで調べてみても、どのような人物なのか

詳細が分からない。

良い渋みが出てたと思う。

 

美女:6/10点

オリヴィア・クック。

彼女も良い演技をしていた。

ルーのおかげでルーベンがいるんだ

ということがよく分かった。

劇中では分かりづらいが、かわいい感じの女優さん。

 

あとあじ:9/20点

良い意味でも悪い意味でも子供の様だったルーベン。

純粋でひたむきで、後先を考えなかった。

ルー。ルーはその結論で良かったのか。

この映画が伝えたかったことは何なんだろう。

記事を書くにあたって考えてみたけれど、

文章化できない。

障害があっても幸せなんだ、

とかそんな分かりやすい物ではないと思う。

「静寂の瞬間」

「その場所は決して君を見捨てない」

余韻の残る良いラストだと思う。

 

繰り返し観たいか:6/10点

また家族と一緒に観たいと思う。

 

amazon評価:9/10点(☆の数×2を四捨五入)

 

合計70点。

 

チョコレートドーナツを観た時も感じたけれど、

障害や偏見があることの苦しみを伝えたい

とか、メッセージ性のある映画は

大ハッピーエンドにするのは難しい。

そういう映画は記憶に残りづらいと思うから。

後味で高得点を付けれなかったけれど、間違いなく良い映画だと思う。

ぜひ観て欲しい。

 

2021/1/18時点でプライムビデオで視聴可能です。

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